Исан Боши - 一寸法師 (いっすんぼうし) : Сказки на японском языке

 (Голосов 5)

Исан Боши - 一寸法師 (いっすんぼうし)

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Текст песни Исан Боши - 一寸法師 (いっすんぼうし)

むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。子どものいないおじいさんとおばあさんはさびしくて、「手のゆびほどの小さいこどもでもいいですから、どうぞおさずけください。」とおてんとうさまにおねがいしました。
するとある日、ほんとうに手のゆびくらいのこどもが生まれました。おじいさんとおばあさんはとてもよろこびました。たいへん小さな男の子だったのでいっすんぼうしと名をつけ、たいせつにそだてました。
けれども、三年たってもいっすんぼうしはちっとも大きくなりません。五年たっても、十年たっても、いっすんぼうしはまだ生まれたときと同じように手のゆびほどの男の子です。おじいさんとおばあさんはしんぱいになりました。しかし、どんなにだいじにしても、どんなに食べさせても、いっすんぼうしは大きくなりません。

小さないっすんぼうしはおどりとうたがとてもじょうずでしたが、背がのびないのでしごとができません。家でおばあさんのてつだいもできないし、畑でおじいさんといっしょにはたらいても草いっぽんしかはこべません。それに村の子どもたちからは「ちび、ちび」とよばれ、ばかにされていました。
いっすんぼうしはつまらなくて、ある日たびにでかけることにきめました。おじいさんとおばあさんに「ぼくはみやこに行きます。」と言いました。おじいさんとおばあさんはさびしかったけれど、しかたがなく、いっすんぼうしにおわんと、おはしと、はりを持たせました。いっすんぼうしはおわんをかさのかわりにかぶり、はりを刀にし、おはしをつえのかわりにして、みやこにむかって歩きはじめました。

いっすんぼうしはどんどん歩いて行きましたが、行けども行けどもみやこにつきません。とちゅうでありに会ったので、道をたずねました。ありは、「たんぽぽよこちょう、つくしのはずれ、川をあがる。」と教えてくれました。いっすんぼうしはたんぽぽの中を歩き、つくしの中を歩きつづけ、川につきました。かぶっていたおわんをふねにして、おはしのつえをかいにして、いっすんぼうしは力いっぱい川をこぎあがって行きました。
やっと大きなはしのたもとに来ると、おおぜいの人がそのはしをわたるのが見えました。「ここがみやこだ。」と、いっすんぼうしはおわんの船をおりました。

みやこには人がたくさんいて、いそがしそうに歩いていました。小さないっすんぼうしにとって、こんでいる道はあぶないばしょです。「つぶされないように気をつけよう。」いっすんぼうしは町を歩きはじめました。
しずかな道をとおるとりっぱなおやしきの前に出ました。そこはとのさまの家でした。いっすんぼうしはおやしきの入り口で「ごめんください。おねがいします。」と声をかけました。その声を聞いたひとがやってきましたが、「なんだ、だれもいないじゃないか。」と言いました。
「ここにいます。げたのそばにいますよ。」と小さないっすんぼうしが答えました。その人がげたの方をのぞくと、そこには見たこともない小さな男の子がいました。その人はびっくりしていっすんぼうしをつまみあげると、おひめさまのところにつれて行きました。
おひめさまの前で、いっすんぼうしはおどったり、うたったりしました。それがたいへんじょうずだったので、みなはびっくりしました。とくにおひめさまは、その小さな男の子がかわいくて、いつもそばにいてほしくなりました。
こうしていっすんぼうしはとのさまのおやしきでくらすことになりました。本をめくったり、すみをすったり、おひめさまのてつだいをしてすごしました。はりで刀のれんしゅうもねっしんにしました。おひめさまは、でかけるときにはいつもいっすんぼうしをつれて行きました。

ある日、おひめさまはお寺にかんのんさまをおまいりに行きました。そのかえり道、とつぜんわるいおにがやって来て、おひめさまにおそいかかりました。おにはおひめさまをさらおうとしたのです。そのとき、いっすんぼうしが「いっすんぼうしここにあり。かくごしろ。」と、さけびました。おには手のゆびほどのいっすんぼうしをつまみ上げ、「こんなに小さなおまえに何ができる。このちびめ。」とあざわらいました。そして、いっすんぼうしをごくりとのみこんでしまいました。
おににのみこまれたいっすんぼうしは、おにのおなかの中をはりの刀であちこちさしはじめました。「いたい、いたい。」とおにがさけび声を上げました。いっすんぼうしは力いっぱいさしつづけながら上に上って行き、とうとうおにの鼻からとび出てきました。
おにはこうさんしてにげて行きました。その時おにはたからものを一つおとして行きました。

おひめさまはおにがおとしたたからものを拾うと、いっすんぼうしにこう言いました、「これはうちでのこづちというものです。これをふれば、ねがいがかなうそうですよ。」たすけられたおひめさまはいっすんぼうしにたずねました「あなたのねがいは何ですか。」
「大きくなりたいです。」といっすんぼうしが答えました。おひめさまは「大きくなれ、大きくなれ。」と言いながら、うちでのこづちをふりました。するといっすんぼうしは、みるみるうちに大きくなって、りっぱなわかものになりました。

それから、おひめさまは大きくなったいっすんぼうしのおよめさんになりました。いっすんぼうしはおじいさんとおばあさんをみやこによびよせて、みんなでいっしょに長くしあわせにくらしました。めでたしめでたし。